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善峯寺に集う作家たち展
今日から展覧会が始まる。っと言っても実際には18日から2週間ほど連日開催となるのだが、今日からの連休と11日、12日の土日曜日にも会場を開けることになった。
昨年までは、だいたい今頃から約一ヶ月間、連日開場してきた。

今年はなぜ、二週間なのかというと、実はこの展覧会、日頃懇意にお付き合いをさせて頂いている善峯寺のご好意で、会場を無料でお借りしている。当初、善峯寺に、少しでもお参りの人が増えるようにと、お寺自体も歓迎してくれた。歓迎は今も変わらないと私は信じるのだが、他の作家さんたちは、皆、そうは感じなくなった・・・。

それというのも、昨年、その会場のすぐ下の本坊で、片岡鶴太郎氏の描いた「游鯉龍門圖」が500円の入場料をとって公開されていた。
つまり、10年前から続けてきた「善峯寺に集う作家たち展」と寺側が積極的に開催する「片岡鶴太郎特別展」とが並行して開催されたのだ。

派手なオープニングセレモニーと各社TV・新聞・雑誌の過激な報道により話題になった。
「由緒正しい1200年の歴史を誇る善峯寺になんでまた下品な生々しい鯉なのか・・・?」など。たくさんの批判もあったが、それとはうらはらに、「そうだ京都行こう」のTVコマーシャルの影響もあって、その相乗効果で、その特別展に入る客は後を絶たなかった。寺も大喜びで、今年も開催する。

その会場のすぐ上で開催中の「善峯寺に集う作家たち展」の格調高い作品の展示会場は、それを必要としない客でごった返し、その展示内容は、、「そうだ京都行こう」のTVCMを観てやってきた人たちや鶴太郎ファンの期待を裏切った。

「善峯寺に集う作家たち展」に出品する作家たちはその世界では、一流とされる作家さんたち。何十年もその道で飯を食い、プライドもある。
善峯寺に参拝客が増えることを願い協力してきたつもりでいた。

会期中、そのいいようのない、腹立たしさと寂しさが、その作家たちはおろか、実際に会場係として常駐していた作家の妻たちに微妙に影響した。
つまり善峯寺の参拝客増加の為と作品発表の場を提供して頂くという相互にバランスがとれた「おたがいさま」の空気があって、作家たちはそれなりに寺に貢献しているという自負があった。

それが、思い上がりだったことに気づかされたのが「片岡鶴太郎特別展」の有料での大盛況だった。

工芸作家という存在は、何なのか・・・。生活の中で暮らしに役立つ為の作品を作る人・・・。

日展作家や伝統工芸師として活躍するも、有名芸能人の片手間の作品にあっさり負けてしまうご時世なのだから、仕方がないといえば仕方がない。堂々と自分の作家人生をまっとうすればいいのに、作品で十分な収入を得ることが出来ない現状を思うとき、ずいぶんと不条理を感じた・・・。

で、本日からの「善峯寺に集う作家たち展」は、他で展覧会をするといった理由で、二作家の不参加をもって開会日を迎えた。

仏画を生業とする私自身は、さほど、そのことには心動かすことはないが、やはり、工芸作家さんの繊細な神経とプライドを大切にする生き方に、きちんと共鳴することができる自分もいることは確かなのだが・・・。



仏画 | 10:04:22 | Trackback(0) | Comments(0)