FC2ブログ
 
■プロフィール
■最近の記事
■月別アーカイブ

■カテゴリー
■ブログ内検索

「海賊とよばれた男」 も読んでみた
「永遠の0」を読んで、面白かったので、また百田氏の著書を買った。
「海賊とよばれた男」上下巻共で3360円、アマゾンから届いたその本は、ハードカバーのりっぱな本だった。

『物語は、敗戦の日から始まる。「ならん、ひとりの馘首もならん!」--異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、戦争でなにもかもを失い残ったのは借金のみ。そのうえ大手石油会社から排斥され売る油もない。
しかし国岡商店は社員ひとりたりとも解雇せず、旧海軍の残油浚いなどで糊口をしのぎながら、逞しく再生していく。
20世紀の産業を興し、人を狂わせ、戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。その石油を武器に変えて世界と闘った男とは・・・出光興産の創業者・出光佐三をモデルにしたノンフィクション・ノベル、『永遠の0』の作者・百田尚樹氏畢生の大作』

と、アマゾンの内容紹介にあるように、主人公の国岡鐵造は、出光佐三である。

ノンフィクションなので、入念な下調べが必要となり、全文から作者の取り憑かれたようなほとばしる情熱が感じられた。「永遠の0」の主人公もシナリオ作家でもある作者の代表番組「探偵ナイトスクープ」で培ったシャレなのか、いたずらなのか、チラっと出てくる。
男が男である時代、その時代背景が同じなのだ。本物の日本男児を描いているのだ。

同じくアマゾンの「著者コメント」欄では以下のように掲載されている。

二年前のある日、テレビ関係の友人と雑談している時、「日章丸事件って知ってる?」と訊かれました。
知らないと答える私に、彼女が概要を説明してくれたのですが、それは俄かには信じられない事件でした。
いまだ戦争の痛手から立ち直れないでいた昭和28年、「七人の魔女」と呼ばれる強大な力を持つ国際石油メジャーと大英帝国を敵に回して、堂々と渡り合い、世界をあっと言わせた「日章丸」というタンカーがあったというのです。
興味を抱いた私は早速調べてみましたが、事件の全貌を知るにつれ、驚愕すると同時に震えが止まらなくなりました。
そこには現代の日本人が忘れかけている「勇気」「誇り」「闘志」そして「義」の心を持った男たちの姿があったからです。
しかしそれ以上に私を驚かせたことがありました。それは、そんな男たちを率いた一人の気骨ある経営者の人生です。その九十五年の生涯はまさしく凄絶としか言いようのないものでした。
――なんという凄い男がいたんや!
私は「この男を書きたい!」と心から思いました。いや――書かねばならない!この素晴らしい男を一人でも多くの日本人に知ってもらいたい!それが作家としての使命だ。
気が付けば、取り憑かれたようにワープロに向かっていました。小説家になって六年、執筆しながらこれほどの充実感を覚えたことはありません。
この作品は「小説」という形を取っていますが、登場人物はすべて実在しました。
そしてここに描かれた出来事は本当にあったことです。この奇跡のような英雄たちの物語が、一人でも多くの日本人に届くことを心から願っています。

と、ある。

この佐三の伝記を読むにつれ、私の記憶の中に居る、ある人物と、主人公の鐵造とがダブって浮上してきた。
私の父親の兄、つまり私の伯父である。故藤野重蔵その人である。滋賀県の東近江市(旧神崎郡五個荘町簗瀬)五個荘簗瀬町に本社を置く『藤野商事株式会社』の創業者である。
今は私の従兄弟が会社の経営に携わってる。数年前に、グループで年商220億円を達成したと聞いたことがある。身内を自慢するわけではないが、たいしたものである。

実は、私が高校を卒業し、京都の図案家故本澤一雄先生の下で修行を始め、そろそろ仕事に馴染んできたその頃、1970年の大阪万博の頃だっただろうか、創業者の妻、つまり仕事のパートナーでもあった伯母から私に電話があったことを思い出す。
内容は、こうだった。「今度、食品を専門に扱う会社を興すことになったので、次男(私より1歳上)と一緒にやってみないか?」というお誘いだった。
もちろん、私は断った。子供の頃から夢見ていた『絵筆』を持って生活をしていたのだから・・・。
で、そのフジノ食品株式会社、この会社も単独でも110億の年商だとか・・・。
一緒にやっておけばよかったかなぁ・・・と正直、絵描き家業が苦しい時には思った時もある。

で、その藤野商事株式会社の創業者藤野重蔵は、9人兄弟の長男として生まれた。私と同じように青年時代「絵描き」を志した人でも有る。満州から帰り、軍人時代に手に入れた「マント」が高値で売れたことで商人として目覚め、もともと燃料屋であった父親の家業を継ぎ、商人となる決心をした人である。
藤野商事株式会社のサイトによると、私が3歳の頃、つまり1953年に出光興産と販売契約を結んだとある。

この物語の見せ場でもある「日章丸事件」のころである。
当時、英国を敵に回してイランへの石油買い付けを強行。大英帝国の力による阻止をものともせず、国際社会に独立後の日本の正義と誇りを堂々とアピールし、世界をあっと言わせた世界最大のタンカー「日章丸」の快挙。

その報道を耳にした伯父は、出光佐三に惚れたのであろう。
これからの時代は「石油だ!」と、出光佐三と同じように確信をもっていたのだろう。
その石油というこれからの日本が高度成長するのに絶対不可欠な商品に目をつけた伯父は出光興産と運命を共にしたのだ。

そんなことで、藤野本家の家業がこの「海賊とよばれた男」の主人公、国岡鐵造(出光佐三)の運命と大きく関わっていたことを、この本を読んで、あらためて思い知ったのである。

私も一応は、日本男児のはしくれなので、この『永遠の0』と『海賊とよばれた男』の2冊を読み終えた今、心の奥底に眠っていた日本男児のDNAが刺激活性され、細胞がクリーニングされたような気がしている。

うだうだ | 09:21:57 | Trackback(0) | Comments(0)