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藤野正観のちょっと書いてみます(2015年11月号原稿より) 
2015-11月号用-釈迦成道図制作中
釈迦成道図制作中の筆者


仏画と仏絵師

 私が生業とする『仏画』とはいったいどういった絵なのでしょう。
ほとんどの方は、普通に「仏や菩薩を描いた絵」のことを想像されると思います。

 まだ、アナログ電話回線でネットに繋いでいた頃、今、流行りのSNS(ソーシャル・ネット・ワークサービス)の元となったニュースグループなるものがあり、何人かの人達がひとつのテーマで投稿して話し合えるシステムがありました。お仲間に入れてもらおうと、「仏画を描いている」と自己紹介すると、ある人が、「フランスの絵」を描いておられるのですか?と聞きなおされたことがありました。

 ウィキペディアで「仏画」を検索すると、『仏画(ぶつが)とは、広義には、仏教絵画全般を指し、仏伝、本生譚、浄土変相図(当麻曼陀羅など)、来迎図、二河白道図、六道絵などの仏教説話画、祖師絵伝、絵巻、祖師図、禅宗僧の肖像画でいう頂相、一般僧の肖像画なども含む。
 狭義には仏教、特に密教系宗派の礼拝・儀式で使用される絵画。仏(如来)や菩薩、仏教で信仰されるインド古来の神々をはじめ、中国、日本の神々など、それ等を描いた絵画(単身像または群像)や曼荼羅(両界曼荼羅、別尊曼荼羅など)を含む。』と出てきます。
だいぶ昔に私が投稿したものです。
 
 前にも書きましたが、当初の私は、ある出版社とご縁があり、その会社の営業さんが全国のご寺院から注文を貰ってくるものを描いていました。『仏画』というと「仏様の絵」と思い込んでいた私は、「仏画」は一口に言っても仏や菩薩のお姿だけではないということを思い知ることになります。
 御寺院のご要望は、その宗派によっても変わってくるのですが、千差万別でまさに、ウィキペディアに投稿したその内容そのものでした。
 その会社とは当初から十年程お世話になるのですが、それはそれはたくさんの種類の仏画を描かせて頂く事になりました。
この場合は、『仏画』といってもそれは『仏教絵画』全般を指します。そうでないと、私のような仕事を説明できないのです。
 
 私は自分の職業を『仏絵師』と表現していますが、実は、これも私の造語です。
 今では、私のように仏の絵を専門に描く人もこの「仏絵師」という表現をしておられるようです。
 もともと、仏や菩薩など密教系の尊像を生業として描く人のことを「絵仏師」と呼んでいたそうです。
仏を刻む職人を「仏師」と呼びますが、その呼び名に対して絵で仏を造る人をそう呼んだのだそうです。
 なのに、私が何故、その「仏絵師」と自分のことを表現したかといいますと、仏や菩薩以外に描く仏教絵画があまりに多くて、仏を専門に描く「絵仏師」と呼ばれるには、本来のその語意に当て嵌まらなかったのです。『絵を描く絵師が仏も描く。』今では、このイメージを、寧ろ大切にしたいと思っています。


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冊子原稿より | 12:11:29 | Trackback(0) | Comments(0)