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藤野正観のちょっと書いてみます(2016年10月号原稿より) 
2016-10月用-二年がかりで制作中の両界曼荼羅
二年がかりで制作中の両界曼荼羅


人工知能の発達は人類の危機

 理論物理学者のホーキング博士は「本当に知的なAIが完成したら人類は終わる」と言っています。
その「本当に知的な人工知能=AI」とは、いったいどんなコンピューターなのでしょう。
 少年の頃から気になっていた本物のコンピューター、AIのことを書いてみたいと思います。

 二〇一六年三月、世界最強の棋士、韓国のイ・セドル九段と人工知能「アルファ碁」の対決は、AIの4勝1敗に終わったそうです。
 また、この八月、「東京大学医科学研究所附属病院で、山下あや子さん六十六歳が人工知能に命を救われた。」というニュースも流れました。
 山下さんは急性骨髄性白血病と診断され、数か月間治療を受けていましたが、原因不明で容体悪化。
 そこで、IBMの人工知能ワトソンで遺伝子変化を分析した結果、わずか一〇分で二次性白血病と別の癌であることを突き止めたそうです。
 ワトソンは、白血病など血液の癌を分析するために、すでに医学論文二千万件を読み込み、数多くの遺伝子の変化がどのように絡み合い、癌になるのか学習していました。
 「人工知能ワトソン先生」の診断で、抗がん剤の種類を変えた山下さんは見事回復し、退院されたのです。
 この事は、二千万件もの医学論文を完璧に覚え、その情報を正しく分析し正しく利用することは、人間の医師では不可能なことで、今後の医師の在り方を劇的に変えると言われています。
 人工知能ワトソンは、ハード面でも成長を続け、演算速度が今より早くなると、医学論文二千万件の分析に一〇分要したのが、人の直感力のように瞬時に答えが出るようになります。

 全人類の英知が、より進化したAIに次から次へと蓄積され、人類の知性を超えるには、あと二十九年で可能といわれています。
 そうなれば、音楽や絵画や小説といった創作活動など、幅広い分野にも天才的な力を発揮するであろうとされていますが、その一方で、二〇年を待たずに、四七%の職業がAIに浸食されるともいわています。
 
 そんな人類が培ってきた全ての情報を飲み込んだAIは、「人類にとって、便利で都合のよい存在にはならない。人類滅亡の危機だ。」とホーキング博士は言います。

 確かに、AIとは縁遠いと思われる仏画の制作においても、今やPCは道具として欠かせませんし、近い将来には、絵師が居なくてもAIがより正確に、より美しい曼荼羅を描くことになるのでしょう・・・。

 今まで人類が培ってきた膨大な経験データは、人類にとってほんとうに必要な情報だったのでしょうか?
 なぜ、人は何代にも渡って知性を育て、後世に伝えてきたのでしょう?
人が何の為に生まれ、執拗に合理性を追い求め、何のために命を永らえようと躍起になってきたのか、人工知能は答えを出してくれるかもしれません。
 もしかすると、数十年後、「人間に軟弱な肉体は、もう必要ではない。」と答えを出すのかもしれません・・・。
人類の知性を超える存在とは、いったい何を意味するのでしょう・・・。


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冊子原稿より | 15:07:41 | Trackback(0) | Comments(0)