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中国の若者たちの出家の現場に密着 - NHKクローズアップ現代を観て
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『経済減速 中国で仏教が大ブーム!? かつてすべての宗教が否定された中国で、いま仏教を信仰するエリート学生が急増している。「金に目がくらんで豹変した人がどれだけいるか…」「私たちはどこへ向かえばいいのか…」 頭を丸め出家した名門大学の学生たちが声をふり絞る。経済が減速する中、目標を失い、さまよう中国の人々の心。番組は、中国の若者たちの出家の現場に密着。彼らを信仰へと駆り立てる中国社会の現実を見つめる。』

という番組の紹介がNHKのウェブサイトにありましたので、昨晩放送されたこの番組を興味深く拝見しました。

特に「いま仏教を信仰するエリートが急増している。」といった部分がどのようにレポートされるのかたいへん気になりました。

番組では、「頭を丸め出家した名門大学の学生たちが声をふり絞る。」と、いった視点でこの現象を捉えていましたが、ちょうど今、私の主宰する仏画工房にも、1年前から、中国でも1・2を競う大学を卒業したいわゆる超エリートといわれる青年が、ビザの関係で短期間限定ですが、今、必死に仏画を勉強しているところでもあります。
密教系の大学で学び、僧籍も得、あとは密教の流儀を授かれば母国に帰り、空海ゆかりの寺として知られる西安の青龍寺で修行したいと言っています。

私は、その彼の想いや目的が、どこに向かい、それが何を意味するのか、はたまた本気なのか、最近少しですが理解できてきたところでもあったものですから、私の内ではちょうどタイムリーだったことになります。

番組では、仏教をひとつのブームとして捉え、まるでオウムが事件を起こす前の時のように、エリート学生までもが、そのブームに乗り、仏教に帰依し出家していることを、異常な事態として伝えていったように感じました。

番組は、出家する彼らの本当の理由にまでは食らいつかず、ただの社会現象としてレポートしていたことに気づきます。

日本の社会でも同じようなことがありましたし、今もそうだと思うのですが、物の豊かさでは満たされることのない思慮深く知的な人たちは精神的な豊かさを求めようと、内なる自分に向かうため、仏教に深く傾倒することが多いように思われます。

その現象をどう捉え伝えるかが、番組制作側の「仏教に対する深い造詣と優しさ」がないときちんとレポートできないわけですから、さて、どんなレポートになっているのか、とても気になっていたのですが、やっぱりなぁ・・・という感じです。

エリート学生たちは、心の豊かさを求めるなら仏教を信仰し、学べば良いわけなのに、なぜ、それを通り越して出家までするのか・・・そこまで突っ込んで欲しかったのですが、やはりちょっと中途半端で、レポートの視点が浅かったようです。

「彼らは、仏教を実践することでしか、幸福感や充実感を得ることはできない、知識だけでは心の豊かさを得ることができない。彼らはすでに仏教の素晴らしさ、本質を知っているんですよ。」と私の工房で勉強する彼らと同じ立場の青年は言います。

「心の豊かさを求めることは、物欲と何らかわらない。出家することでしか、真の仏教を実践できない。
仏教の本質や本当の素晴らしさを知らないのは、取材したNHKの番組制作者、しいては日本の仏教徒や仏教学者、そして出家をせず僧籍をもつほとんどのお坊様かもしれない・・・。
お経や書籍を読み、仏教を知れば知るほど、勉強すればするほど、出家こそが仏教の実践であることに気づくはずです。」
と、片言の日本語で静かに言いきります・・・。

確かに、仏教を実践(出家)できれば、残りの人生を必ず穏やかで清らかに生きることができ、そして心安らかに死を迎えられる・・・。分かっているのですが、65年も生きているのに、いや、もしかして65年も俗世で生きてきたからなのかもしれませんが、自分にはできません。 

今の私にとっては、2500年前の仏跡を訪ね、その跡に立ち、かつての真の求道者達のエネルギーを感じ、想いを馳せることが何よりもの楽しみであり、救いとなっているのですが、今、中国では、若くて思慮深くて頭の良い人たちが、現在に生きる求道者として修行を始めたということのようです。

※巨大化する中国・東チベットのカム地方。チベット仏教の修行聖地 ラルン・ガル・ゴンパ(五明佛学院)に入る漢民族の若者も多いといいます。




うだうだ | 18:08:25 | Trackback(0) | Comments(0)
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